福井県は、空気と水がおいしい県です。当然、日本酒もおいしい県です。
素人ながら日本酒は飲みますが、ここでは、長年地元でお酒の販売をしている「みやごう酒店」の店主宮郷さんに、詳しく話を聞いてみることにしました。

宮郷です。よろしくお願いいたします。お酒のことでしたら何でも答えますよ!
1.福井の地酒のみを扱う「みやごう酒店」へ行ってみた!

こんにちは。今日は、長年、地元でお酒の販売をしている「みやごう酒店」にお邪魔しました。どうぞ、よろしくお願いいたします。

よろしくお願いいたします。

宮郷さんのお店の特徴ってなんですか?どのようなお酒を取り扱っているのですか?

一番大事にしていることは、消費者目線のお店作りです。日本酒は、福井の地酒のみを取り扱っています。

消費者目線ってどういうこと目線ですか?

売れるものだけを置いているお店はたくさんあると思います。蔵元を絞っているお店もあると思います。でも、みやごう酒店では、福井の地酒ならフラットに扱っています。福井の地酒は以外にたくさんあるんですよ。でも、売れるものだけを置くという選択をした時点で、扱えない蔵元も出てくる。そういうことはしたくないんですよね。このお店を通じて、福井の地酒を知ってもらえる。そういう場所にしたいんですよ!

なるほど。確かに、私の知らない蔵元の日本酒もおいてありますね。でも、知らない蔵元のお酒はなかなか手をだしずらいような気がします。ところで、お客さんは、銘柄で選ぶか、蔵元で選ぶか、どんな感じで選んでいますか?

銘柄で選ぶ方が多いですが、オススメを教えてほしいと言われることもよくありますね。オススメを聞かれたときに、ピンときた場合、その方が知らない蔵元のお酒を紹介することはあります。
2.オススメのお酒をくださいと言われたらどうしてますか?

オススメのお酒をください。と言われた場合はどうするんですか?例えば、私の場合ですと、先日たまたまスーパーで、花垣の米しずくという日本酒を買って飲んだんですが、すごくおいしくてリピートしています。その場合の次にオススメするお酒ってありますか?

オススメ教えてほしいとなった場合は、普段飲んでいる銘柄を聞きますね。その方が、おいしい!と思ったお酒とか、銘柄を聞けば、だいたい次に飲んでほしいと思えるお酒を紹介できると思います。銘柄など分からなくても感覚でこういう感じのお酒がおいしかった。ということをおっしゃっていただくだけでも大丈夫です。宇城さんの場合ですと、いま、花垣の米しずくでリピートしているなら、次は、白龍あたりをオススメしてみると思います。

へー、感覚でオススメできるってすごいですね。そういわれると、一度、白龍は飲んでみたくなりますね。
3.あなたにとっておいしいお酒とは?

どんなお酒がおいしいといえるんですかねぇ?

宇城さんの場合、どんなお酒がおいしいと思います?

全く詳しくないですが・・・やはり、のどにスッと通るような、ひっかからないお酒がおいしいと思いますね。

うちにおいてあるのは、全部、スッと通りますよ。笑

いや、どの銘柄か忘れましたが、そこそこの金額のお酒で、のどにひっかかるというか、なんとなく飲みにくいお酒があったんですよねぇ。醸造アルコールが入っていたのかな?醸造アルコールが入っている入っていないとかで、味が大きく変わったりしますか?

醸造アルコールが入っていると、キリっとした味になりますね。決して、醸造アルコールが入っているから、飲みにくいというわけでもありませんし・・・いわゆる高いお酒にも入っていることも多いですよ。それは、蔵元のポリシーというか理念というか、どういうお酒を目指しているかによって原材料を変えるので、一概に純米酒(醸造アルコールが入っていないお酒)だけがおいしいとは限りませんね。

なるほどね。素人目で見ると、醸造アルコールの入っていない純米酒の方がおいしいのでは?なんて思ってしまいがちですが、それは蔵元の目指すものの違いというわけですね。ところで、最近、晩酌で日本酒を好んで飲んでいますが、二日酔いしにくい銘柄ってあります?

人それぞれですけど、強い方でもお酒は飲みすぎたら二日酔いしますよ。

どのぐらい飲めたら強いってことになるんですかね?720mlを一本飲めたら強いほうですか?

まぁ、そうですねぇ。一升飲んでも平気な方もいますが、まぁ、一日で720ml飲む方だと、結構お酒は強いと言えると思いますね。
4.ワインについてのこだわりはありますか?

お店にワインもたくさんおいてありますが、何かこだわりはありますか?

ワインは出所がわかるものしかおいていません。選ぶ基準は、日本酒と同じです。作り手の顔が分かるものだけです。

なるほど。わたしは、たまにコンビニのワインも飲むことがありますが、そこそこおいしいと感じてます。コンビニのワインとはどのような点で異なりますか?

コンビニのワインも最近ラインナップが多くなってますね。そこそこの味のものもあると思います。うちのワインも2000円ぐらいからおいてますが、コンビニの1000円ぐらいのワインと比べると値段の違いは感じてもらえると思いますよ。結局、どこで誰がどういう風に作っているかどうかですね。どういうぶどうを使ってどのように作るのか、どのような手間暇をかけているのか。そのあたりが、結局値段の違いになるんですよ。製造工程とか、どうでもよければ、値段だけで選ぶのであれば、どんなワインでもいいと思いますよ。
5.お酒の値段について

蔵元ごとのお酒の値段の違い、プレミアムと呼ばれる銘柄との値段の違いなど、お酒の値段の違いはどこにありますか?

原材料(お米、水、樽など)の違いとか、手間の違いとか、設計図の独自性とかいろいろあると思いますが、蔵元が発売している銘柄のラインナップの中での100円200円の違いのお酒は、蔵元に聞かないとわからないですね。お米の磨き方とか、思い入れとか、蔵元のポリシーなどで値段と名前を決めているのでしょうから・・・。

なるほど。最近、日本酒を飲むようになって、いろんなラインナップの中で中ぐらいのものから飲むようにしていますが、おおむね、おいしいですよね?あまりはずれがないんですよ。こんなもんですかね?宮郷さんの中で、このお酒は、コストパフォーマンスが高すぎ!っていうお酒ありますか?

いまのお酒はコストパフォーマンスが高いですよ。特に福井のお酒は。気軽に飲んでいただけるように値段抑えていると思います。私の場合は、始めて出会う蔵元のお酒は、一番安いものから順番に飲むようにしています。正直、高いお酒は、たいていおいしいんですよ。一番安いお酒に、以外とその蔵元の理念や信念などが出てくることがあるんです。それが面白いんですよねぇ。

一番安いものから飲むのは確かにアリかもしれませんね。といいながら、高いものから飲みたくなってしまいますが・・・。先ほどの話しですが、コストパフォーマンスが高いということは、いまのお酒は昔と比べて安くなっているということですか?

お酒の値段は変わらず、以前より吟味されているお酒が多くなったと感じてます。逆にプレミアムと呼ばれるものは値段が上がったんじゃないですかね。プレミアムのお酒は別格ですから・・・お米の磨き方と熟成年度が違います。まぁ、あとは蔵元の思い入れですね。こんなお酒を作りたいっていう気持ちが凝縮されてますよね。プレミアムには。なので、それはそれは一手間も二手間もかけてます。
5:まとめ
今回は、福井の地酒について、みやごう酒店の店主宮郷さんに、お話を伺いました。ご自身がお酒が大好きで、蔵元に何度も足を運び、蔵元のポリシーを十分理解した上で、お酒の販売をされているお店です。お店においてあるすべての蔵元についてコメントいただきましたが、あまりにボリュームが多かったので、別の機会に紹介したいと思います。
日本酒は、蔵元ごとに何銘柄もあるので、銘柄ごとにソムリエのように詳しく答えることは出来ないと言われていましたが、感覚的に答えていただく内容の中に、お酒への愛情がこもっていている印象をうけました。
しかしながら、この業界も後継者問題はつきまとうようです。蔵元についてもありますし、お酒屋さんについてもあるそうです。ネットショップでお酒がどんどん販売されている中で、地元のお酒屋さんもどんどんなくなっていく。この流れの中で、お酒屋さんは必要なのか?という質問がありました。
いま現時点では、ネットショップに対して、顔をあわせてリアルタイムでオススメを聞いたりできない状態ですが、地元のお酒屋さんはそれができる。話の流れや雰囲気などで、そのときどきに合ったお酒をいままでの経験値から深い洞察で答えることができる。この点は地元のお酒屋さんならではではないでしょうか。
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